トワイライト・エクスプレス

夜になると葉の色が深まるので、大きな木を見ているだけでなんでかとっても楽しい。夕方は、市民プールでひと泳ぎしてから、川沿いのベンチでひと休みする。まわりは、たくさんの木に囲まれている。見飽きるということが、全然ない。
川はランニングロードとして人気があるので、僕の目の前を途切れなく人々が走っていく。ぼおっとした頭を引きずりながら、その姿を見つめていると、いろいろなうっとうしさが少しのあいだだけ消えてくれる。そして気づいた頃には、もう夜が近づいてくる。ジョギングするこの人たちが、夜というものを運んでいるんじゃないか、と勘違いしそうになる。

今週は映画ばっかり観てるから、どうしても考え事が多くなる。「なんか、これ、いいな。」という一瞬を表わすだけでは、優れた映画の1秒にも負けている。そういった断片、瞬間だけを多くの人は芸術作品にしようとするけど、映画はそういうものをただシュッと吹きかけるくらいで、物語の流れにゆだねて、もっと大きな、世界そのものを創ろうとしている。
想像力のないところには恋愛も育たない、というような台詞がどこかの映画であった。確かに、そんなやつらばかりだ。彼らの恋愛には想像力が欠けている。

急にこのまま、善福寺公園まで行きたくなって走ったけれど、途中で小雨がぱらついてきたので、引き返す。雨の中を進むには、けっこうな距離だ。
夜ご飯がまだだったので、近所の弁当屋でのり弁とエビフライを買う。それから思い当たって、夏目漱石の『門』を本屋で探した。
外に出ると、風が気持ちいい。これぞ、男の一人暮らしという感じだ。


頭が壊れそうなミュージックス♪Dream/Priscilla Ahn

タグ : トワイライト

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